おサル気まぐれ日記 ~ルレナバケから世界へ~

南米ボリビアのアマゾンールレナバケで暮らすおサルな私が、ジャングルの自然素材を使ってルレナバケの人たちが生み出した手づくり雑貨の店を経営しながら、気まぐれに日々の出来事や思いをつづり、ジャングルの香りをお届けします。


 年末が近づいてきた今月初め、ラパスに住むデンマーク人のお客さまを通じて、クリスマスツリーにも飾れるヤシの葉で編んだ天使オーナメントの発注を受けた。その数、なんと5000羽。しかも、クリスマス前までにデンマークに届かないといけないという事情から、納期はたったの二週間。二週間で5000羽の天使!


 なにかと物入りな年末にまとまった現金収入となる大きな注文を受けることはつくり手さんたちにとってももちろんありがたい話にゃ違いないけど、なにしろノンビリ気質なセニョーラたち(つくり手のオバちゃんたち)を長年知る私にはそんな短期間にそんなたくさんの商品がつくれるとは思えなかったので、「ご注文数に到達できる自信は正直全然ないんですけど、納期までに出来るかぎりの数の天使たちをお届けしたいと思います。う~ん、めざせ半分?」と弱気な返事で発注を受けた。


 そしてまずはルレナバケの町郊外に住む10人ほどのセニョーラたちを訪問。デザイン画を見せて、色や数などの相談をした。セニョーラたちも「5000?そりゃ無理でしょ〜」と同意見。でもとりあえず、みんな出来るだけたくさん作ってみる、とのことだった。

 次に町からバイクで一時間のヌエボス・オリゾンテス集落に住むセニョーラたちに発注。こちらは編める人が30人近くいるので、「みんなが朝から晩までひたすら編んだらなんとかなるよ、まかせて!」と、頼もしいお言葉☆


 さ〜て。最初の回収日に指定しておいた一週間が経ち、ふたりの子連れでセニョーラたちの家々に引き取りに行く大変さを察してくれたセニョーラたちが私の訪問を待たずして我が家まで直接天使のお届けに来てくれたのは大助かりだったのだけれど、次々と個別に訪れてくれるセニョーラたちがそれぞれつくった数を自分で把握しておらず納品数もバラバラで、その天使たちを一個ずつ数えては、その場で納品数の代金を精算する、というだけの作業が思いもかけず大変で。。。


 なにしろ、我が家には“ナンデモお手伝いしたい真っ盛り”の3歳児と“抱っこ依存症”ベイビーが!!


 とりあえず抱っこさえされていればニコニコ愛想振りまいてヌイグルミのように大人しく愛らしいベイビー(抱っこされないと全身ワナワナして号泣ベイビーと化す)は、私が天使数えたり精算したりしている間、セニョーラたちの膝から膝へとハシゴしてご満悦のようで、セーフ。ボランティア精神溢れる3歳児は、てんてこ舞いになっている私を助けるべく急遽アシスタントとして現れたパパと一緒に、精算済みの天使たちを奥の部屋へと運ぶ作業を誇らしげにお手伝い。


 さらに大変だったのは、みんなが朝から晩まで各家庭で家事や育児と奮闘しながら作ってくれたのだろう天使たちの完成度や大きさがマチマチで、天使の裾の部分や羽の部分が長すぎたり、バランスが悪かったりするものがたくさんあり、かと言って返品して仕上げ直してもらう時間はなかったで、結局私と相方で受け取った天使たちを一個ずつ検品して、「多少の違いにはそれぞれのつくり手さんの個性が出ているので、手づくりの味わいとして受け取ってください!」では済まされないと判断されたビミョーな出来の物をハサミでチョキチョキ仕上げ直すハメに。

 さすがにこのデリケートな作業は「ボクもする~」の3歳児がいるとややこしさ百倍なので、お子たちが寝静まった時間帯にリビングを占拠して、ひたすらチョキチョキチョキチョキ・・・。


 日中はまだまだ届く天使たちとセニョーラたちの対応に追われ、夜はチョキチョキ夜なべし、我が家は壁も棚も床もどこもかしこも10羽ずつ束ねられたカラフルな天使たちに覆い尽くされ、私は夢の中でまで天使を数え、そりゃもう寝ても覚めても家族みんなが天使づくしの数日を過ごした後、「目標半分!」なんて弱気なことを言っていた私の予想を覆し天使5000羽が見事に揃い、家族4人入れちゃいそうなごっつい段ボール箱をバイク屋さんで譲ってもらい、半日かけて梱包して、めでたく発送完了!


 こうして、怒涛のように我が家にやってきたアマゾン生まれのヤシの葉天使たちは、クリスマスにたくさんの人たちのもとに小さなハッピーをお届けすべく、ヤシの木なんてないだろう北欧デンマークへと旅立っていったのだった。


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 箕面の実家の隣に住んでいたおばあちゃん。我が家の習慣で、毎日の夕食と休日の昼食はいつもうちで一緒に食べていた。小学生の頃はよく週末の夜にお泊まりさせてもらった。トランプや花札やダイヤモンドゲームをして遊んでもらった。卓球もした。マンガ好きだった私に毎月一冊マンガを買ってくれた。おばあちゃんの好きな歌手のコンサートをテレビで見たりした。戦争体験の話を聞いたりもした。


 おばあちゃんは旅行好きで、自分で行って買ってきた民芸品があったり、おじいちゃんからのお土産があったり、ほかの誰かからもらったものがあったり、家の中は、お面やら剥製やら人形やら木彫の置物やら扇子やら陶器やら、世界中のいろんな民芸品に溢れていて、まるでちょっとした博物館みたいだった。


 おばあちゃんは手先が器用で多趣味だった。子どもの頃にはパッチワークでカバンを作ってもらったり、刺繍を教えてもらったりもした。


 そんなおばあちゃんの趣味のひとつだったのが、和紙のちぎり絵。箕面の滝だったり、ピーターラビット著者の家だったり、エジンバラ城だったり、日本のどこか田舎の風景だったり、ウグイスや柿など季節のものだったり。実家に帰る度に見せてもらっていたたくさんの作品たち。でもおばあちゃんが逝ってしまった今、「オバアチャン博物館」に飾っておいても、もうレクチャーしてくれる人がいない。

 (↓おばあちゃんから生前に貰い受け、アマゾンの我が家に飾ってあるウグイスの絵。)

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 おばあちゃんが遺したちぎり絵をみんなに一目見てもらおうと、今月13日から16日までの4日間、私の両親が遺作展を企画しているそうです。場所は箕面の古い民家をギャラリー・カフェにした天善堂さん(最寄は阪急箕面線牧落駅)。お近くで時間のある方はぜひぜひお立ち寄りくださいマセ。私は地球の向こう側にいるので在廊できませんが、家族の誰かが在廊しているかと思います。(ちなみに、天善堂の自家製抹茶チーズケーキとフルーツティーもオススメです♪)

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