おサル気まぐれ日記 ~ルレナバケから世界へ~

南米ボリビアのアマゾンールレナバケで暮らすおサルな私が、ジャングルの自然素材を使ってルレナバケの人たちが生み出した手づくり雑貨の店を経営しながら、気まぐれに日々の出来事や思いをつづり、ジャングルの香りをお届けします。



 私が住んでいるボリビアのアマゾン地域は、世界一動植物群の多様性に富んだ地域のひとつだという。地球上のあらゆるところで自然が壊されつつあり、残された自然を守りながら観賞するエコ・ツーリズムが世界中で流行りだしたここ十数年ほど、ルレナバケにも世界中から多くの観光客がアマゾンの大自然と親しみに訪れる。

 一方で、その大自然を破壊的に利用して財産を築いている人間も多い。ここの熱帯森林からも毎日少なくない量の材木が伐採されて、外国に輸出されているらしい。

 そんななか、森林管理を計画的に行いながら材木を利用する持続可能な方法を推進する「Forest Stewarship Council (FSC、森林管理協議会)」という国際機関の「森林認証制度」という制度が生み出され、世界中に普及されつつある。これは、環境や地域社会に配慮して一定の計画的森林管理を行っていることがFSC団体から調査され認定された場合、その森林から生産された材木や木材製品に証明書が発行され、消費者たちはその認定を受けてFSCロゴマークの入った木材商品を選んで購入できるという仕組みだ。

 フェアトレードにも「フェアトレード認定」とフェアトレードロゴマークというのがあるからそのシステムとよく似ている。

 フェアトレード商品の場合、「この商品は児童労働や低賃金労働などの人権侵害を行わずに、労働に見合った正当な値で売ってますよ」ってことが保証された商品なワケで、ここで紹介するFSC商品の場合、「この商品は材木を破壊的に伐採せず、環境的、社会的、経済的に見て持続可能なサイクルの中で計画的に育てられ切られた木を使ってますよ」ってことが保証された商品なワケだ。

 つい最近、ボリビアの国内でFSC認定を推進しようと活動するグループとたまたま知り合った。彼らはまさしく私が住むルレナバケ周囲の熱帯森林に暮らす人々とコンタクトを取り、FSC認定につながる持続可能な森林管理の方法をここでも広げていきたいと言う。

 そういうことなら、森林の中の集落で暮らす生産者たちとつき合う私はいろいろ協力できるだろうし、木材を扱う生産者たちに持続可能な森林管理方法を普及させる、というアイデアには多いに賛同する。

 私の店では環境に配慮して、時期になると自然に落ちている木の実や種、またヤシの葉や枝の一部などが材料に使われた商品が多く、木を使った商品もあることにはあるけど今のところ少量なので、木をわざわざ伐採するのではなく、町での建設に使われる材木の残り端が民芸品づくりに利用されている程度だけれど、この先需要が増えていかないとは限らないので、生産者たちが適切な森林管理をしながら木材製品も生産していけるように支援していきたいと思う。


▼ 特定非営利活動法人 日本森林管理協議会のサイト
http://www.forsta.or.jp/

 先日、日が暮れる時間帯に突然町の電気がすべて消えた。

 この町では、発電機や電線の調子が悪くなったり、ディーゼルが切れたりして停電になることはごく頻繁にあったので、まぁすぐ戻るだろうと気安く考えていると、日が落ちて外が完全に暗くなっても電気が戻らない。

 で、次の日になってもまだ停電が続いているので、さすがに商売をやるご近所さんたちも少し慌てだして町の電力会社に聞きにいったところによると、なんと発電機の部品が燃えてしまって、その部品がすぐには手に入らないから、いつ停電から回復するか分からない、という。

 じゃあ、この停電はしばらく続くんデスカ・・・?!

 結局、発電機の新しい部品が都市から届くまでは、隣町から借りてきた発電機で町の中心部の数ブロックだけ一時的に電力が補われることになった。私がいつも行くネット屋さんも無事復活。私の店も中心にあるので、なんとか臨時電力の恩給を受けてるけど、住処の方にはもう一週間ほど電気が届いてない。

 それにしても、私たちは電気のある生活に慣れすぎているなぁ、とこんなとき改めて思う。私の家には冷蔵庫も洗濯機もクーラーもないから、電気がなくても昼間はそんなに生活するのに支障はないけど、夜になるともちろん部屋は真っ暗で本も読めないし、テレビも音楽もない。すると暇で暇で何をしていいか分からなくなる。

 日本でこんな停電が一時間でも起きたら、きっととんでもない大騒ぎだろうネ。ちょっと見てみたい気もするけど。

 でも、私はこんな日があってもたまにならいいかなぁ、と思う。

 停電の夜、あきらめて店を早く閉め、街灯も家や店の灯りもない道ばたをブラブラと歩く。真っ暗なはずの外だけど、ちゃんと道が見えるのは普段以上にくっきり見える夜空一面の星たちのおかげだ。